北海道・アイヌの地を舞台にしたマンガ『ゴールデンカムイ』の魅力をご紹介します。
本作は、とても一言で魅力を語れない作品です。雪国で生活する上での豆知識に、アイヌ民族ならではの狩猟方法やグルメ。そして金塊をめぐる囚人たちとのサバイバルバトル。

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物語の途中で差し込まれる【特殊なグルメ】が最大の魅力です。


これらを盛りたてるのは、個性豊かな、というか個性がありすぎてアクの強い登場人物たち。第1話を読み終えたら、第2話、第3話…気づけば第2巻へと手が伸びてしまうような作品です。

主人公の名前は杉元佐一。日露戦争で武勲を残し、「不死身の杉元」と恐れられた元軍人です。とある目的のため大金が必要になった杉元は、単身で北海道へ。


そこで杉元は、ひょんなことから「アイヌの金塊伝説」を知ります。一攫千金の夢を実現するため杉元は、金塊の隠し場所のヒントを持つとされる囚人たちを探し始めるのでした。

杉元がまず出会ったのが、本作のヒロインであるアシリパさん。アイヌの少女である彼女は、狩りの方法から動物のさばき方、雪国での暖の取り方や樹木から水分を摂る方法までありとあらゆる知識を披露します。この「アイヌ豆知識」が非常に興味深く、私は何度も「へぇ〜」と感心してしまいました。


例えばシカを狩る方法。あらかじめ雪道を木や倒木で塞ぎ、シカの通る道を誘導します。そして一本道になった部分に、ワイヤー式のトラップを用意。シカがワイヤーに引っかかれば、トリカブトの毒が塗られた矢が飛んでくる仕組みです。

毒矢がシカに当たった箇所の肉は、早々に取り除かなければいけません。毒が体に回ると、肉が食べられなくなるからです。作中にはこのような雑学、狩猟の知恵がこれでもかと登場します。

獲物を狩ったら、次は料理。アシリパさんはウサギを狩った際、肉を叩いて「つみれ」状にし、鍋で煮た「チタタプ」という汁料理を作りました。グツグツと煮立つチタタプの描写は、読者であるこっちまでよだれが出そうになります。

かと思いきや、動物の脳みそをそのまま食べるワイルドな食事も登場。強烈な「アイヌ飯」の数々は、食欲をそそったり、そそらないこともあったり……。

次に、魅力的なキャラクターたち。杉元佐一は体にイレズミを持つ囚人を探すのですが、この囚人たちが個性派ぞろい。「脱獄王」の異名を持ち、あまりに何度も脱獄するため、本来の刑期より脱獄の罪のほうが刑期が長くなってしまった白石。

あとショッキングなシーンが多く、大人向けの漫画です。

そして実在の人物がもとになったキャラクター・土方歳三は、剣だけでなく銃も使いこなします。土方歳三の目的は、杉元と同じくアイヌの金塊。

杉元佐一と土方歳三、どちらが先に金塊を手に入れるか? というのがストーリーの骨組みになります。そして、土方歳三と新選組つながりで登場する永倉新八。柔道家の牛島辰熊をモデルにしたと思われる、「不敗の牛山」なる人物も現れます。杉元は、腕力や火力では土方たちに勝てません。そのため、知恵を絞って彼らを出し抜き、徐々に囚人のイレズミを集めていきます。

そんな『ゴールデンカムイ』は、宝島社の『このマンガがすごい!2016』のオトコ編第2位にランクイン。今もっとも注目されているマンガのひとつと言っていいと思います。

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